自費出版-社史・記念誌、個人出版の牧歌舎

エッセイ倶楽部

牧歌舎随々録(牧歌舎主人の古い日記より)

017.

たいていの宗教では、神は人間の姿をしていることになっている。その理由はいろいろあるだろうが、最近考えたことは、神の概念の始源は死者ではなかったかということである。元人間であり、今は死者となった者に対して、人は畏敬の念を抱く。自分たちになにか大きな力を及ぼしうる存在としてとらえる。神はあるいはそこに生まれ、それ故にこそ人の姿をもつのではないだろうか。